これから比較サイトはどうなっていくのか?
みなさんは普段YouTubeを見たりしますか?
私は夜寝る前に必ずiPhoneでYouTubeを見てしまうのですが、GoogleがGoogleマイビジネスに相当力を入れているのか今年11月くらいから頻繁にヒカキンさんの動画広告を流しているので目にした人も多いのではないでしょうか。
Googleマップで飲食店の点数をチェックする私にとっては、GoogleマイビジネスにGoogleが力を入れているのは個人的に嬉しくて、これでもっとGoogleマップ上の飲食店の情報量が増えてくれればいいなと思っています。
Googleマップも昔はただの地図アプリでしたが、いまでは近所のお店を比較するために使われるケースも多く、これも一つの比較サイトとなっていますよね。
私自身、前職の広告代理店時代に不動産の売却査定サイトや土地オーナー向けの土地活用の一括請求サイトを運営していた経験があったり、いまでも比較サイトの運営のお手伝いをしていることもあり、今後比較サイトがどのように変化してくのかを考えたりします。
そこで今回は、そのあたりについて個人的な考えを簡単に書いてみようかなと思います。
一括比較からコンシェルジュ、そしてAIの時代へ
比較サイトの歴史でいうと、国内初の比較サイトは価格.comだといわれています。パソコンの価格の一括比較や自動車保険の一括見積りなどを最初に行ったのが価格.comだそうです。その後は、電化製品や保険サービスだけでなく、あらゆる業界に一括比較サイトや一括見積りサイトが普及していきました。
そしてあらゆる業界で一括比較サイトが普及し切ると、次はコンシェルジュやエージェントのサービスが増えていったと記憶しています。
一括比較サイトの場合は、個人情報を入力するだけで複数社から簡単に提案を受けられるので初心者にとっては魅力的なサービスだったのですが、それがやがては「営業電話が多くて困る」「夜中にも電話がくる」「結局どれがいいのかわからない」などの不満の声が上がるようになりました。
そこで、その業界のプロの目線から利用者のニーズに最も適した商品や業者を紹介してくれるコンシェルジュやエージェントへのニーズが高まっていったようです。
その中で今後どのような新しい比較サイトが登場していくのか。テクノロジーが急速に進化しているいま真っ先に考えられるのは、AIの登場だと考えられます。利用者の要望やニーズに応じてAIが商品や業者を紹介してくれる時代がもう数年以内に実現されるのではないでしょうか。
↓
コンシェルジュ・エージェント
↓
AI
ただしAIを搭載した比較サイトが登場したからといって、既存の一括比較サイトやコンシェルジュによるサービスが世の中から無くなることはないと思っています。それはなぜでしょうか?
一括比較サイトが無くならない理由
それは簡単で、サイトを利用するユーザー層が異なるからです。
どれだけテクノロジーが進化してあらゆるモノを簡単に比較できる世の中になっても、『どれが良いのかよくわからないから一括で複数社に見積もりをとりたい』と考える層は一定数存在し続けるといえます。また、高齢者の中には、AIという目に見えない存在を毛嫌いする人はこの先もずっとい続けるといえるでしょう。
また、AIではなくプロの人から紹介してもらいたいと考える人も一定数存在し続けるといえます。そういう意味では、テクノロジーがどれだけ進化しても、一括比較サイト・コンシェルジュの両サービスはこの先も生き残り続けると思います。
ただし、それも2020年12月の現時点の常識の中で考えられることなので、数年後の技術革新によっていまとは全く違う世の中になってしまっていたら予想するのは難しいですが、、、
検索エンジンやアプリを使って比較する世の中では無くなっている可能性がある
たとえばiPhoneのsiriの人工知能は急激に進化していて、すでに簡単な会話はできるようになっています。これが今後さらに加速的に進化して、iPhoneであればsiri、androidであればGoogleアシスタントにまずは相談することが当たり前の世の中になってしまった場合は、そもそも比較サイトの運営が成り立たなくなります。
↓
WEB上のあらゆる引っ越し会社の評判や料金を調べて、予算の範囲内で最も評判のいい引っ越し会社のWEBサイトを教えてくれる
iPhoneが登場したことでそれまでの常識が大きく変化したように、なにか大きな変化によってこれまでの常識とは全く違う世の中になってしまう可能性は十分考えられます。
生き残るには比較サイトに付加価値を持たせられるか
一括比較サイトだけでなく、コンシェルジュサービスにAIの登場と今後比較サイトの競争はさらに激化していきますので、そのなかで生き残るためにはどれだけサイトに付加価値を持たせて、それを高められるかだと考えています。
たとえば不動産の一括査定サイトであれば、複数社と比較できる訳なので「他社よりも査定額が高い会社」を見つけることはどのサイトでもできます。つまり、「不動産を高く売りませんか?」という売り文句はすべての一括査定サイトが共通して使えてしまう訳です。
だからこそ、他のサイトと差別化を図ることが難しいため、成約者に向けたギフトカードの金額の大きさなどで競うことになってしまうのですが、ギフトカードがサイトの付加価値だといえるのかどうかというとそこが難しい問題です。
・露出量の多さ(広告費の多さ)
・ギフトカードの金額
・掲載社数 など
結局、比較サイト同士で差別化を生むことが難しいため、上記のなかで差別化を図る訳ですが、これらが利用者にとって本当に付加価値といえるのかどうか。
比較サイトの大半は業者に紹介して終わりといったビジネスモデルなので仕方がない部分もありますが、利用者にとって比較だけではない+αの付加価値を付けられるかどうか、それが今後競争が激化していく中で生き残るための鍵になるんじゃないかと思っています。
まとめ
比較サイトについて個人的に思うことを文章にしてみましたがいかがでしたでしょうか。
いまはあらゆるものが点数や星の数で点数付けがされることが当たり前の世の中になりました。点数による評価は判断基準としてわかりやすいですし、みなだれもが「失敗したくない」という不安を抱えているので、点数による比較はこの先ずっと無くならないように思います。
だからこそ人の生活を豊かにするために比較サイトは世の中に必要な存在なため、世の中の比較サイトが競争しあってより良いサービスになっていったらいいですよね。人工知能を搭載をした比較サイトなど、もっともっと人の生活を豊かにしてくれるサイトが今後生まれていくと思うので楽しみです。