リスティング広告やSNS広告で低予算で成果を出すことは難しい?【低予算でも成果は出せる】
- 低予算で成果を出すための考え方がわかる
- 低予算で成果を改善していくための運用方法がわかる
- 広告代理店側の事情について理解が深まる
リスティング広告やSNS広告で成果を出すためには何百万円もの広告費は必要なのでしょうか?
一昔前までは、ある程度の規模の予算がないと最適化は難しいといって中小企業にたいしても高額な広告予算を提案しているような広告代理店もありました。(今もあるかもしれませんが. . .)
しかし現在ではGoogle広告やFacebook広告・Instagram広告を中心にターゲティングを非常に細かい単位で設定できるようになっているため、低予算でもコンバージョンを獲得できるようになっています。
そこでこのページでは、リスティング広告やSNS広告で低予算で成果を出すための考え方や手法についてご紹介したいと思います。
現在の広告予算は適正か?
中小企業の企業様のなかには、毎月数十万~数百万円の広告費をリスティング広告やSNS広告で使用しているところもあると思います。
順調に毎年CV数が増えている企業様は問題ないですが、なかには思うようにCPAの改善が進んでおらず、CPAが収益を圧迫してしまっているようなケースもありますよね。そのような場合に現在のCPAにたいしてその予算規模は果たして適正なのでしょうか?
このような場合には無駄な配信を行ってしまっている可能性が高いので、戦略を練り直した上で徹底的にターゲットを絞って広告配信を行えば、CPAの改善は不可能ではありません。また、ターゲットを絞ることで無駄になってしまっていた広告予算も削減できるので企業様にとってもメリットは大きいです。
当然広告予算を縮小したことでCV数が大幅に減ってしまっては意味がありませんので、CV数をできるだけ維持しながら広告予算をどれくらいまで削減できるのかは慎重に見極める必要があります。
ただし、この広告予算を減らしてCPAを改善したいといった要望を広告代理店にしても、要望がスムーズに通るかというと難しい部分があります。それはなぜでしょうか?
なぜ広告代理店はこのような要望の対応が難しいのか?
広告予算を下げて改善するといった発想を持つことが難しい
広告主の広告予算は広告代理店にとっては売上となりますので、現状の予算(売上)を下げて改善を行うといった考えを持つことが難しいという事情があります。特に中堅~大手の代理店は特にその傾向が強いでしょう。
また、広告予算の額を社員の評価対象としている代理店は多いので、代理店の担当からしてみると評価対象となる広告予算を下げたくないといった心理が働いてしまう側面もあります。
企画力が重要だが、1つの案件に対してそこまで工数を割くことが難しい
低CPAでの獲得を目指す場合には、ターゲット層を徹底的に絞った上でそれに伴うターゲティング機能の選定やランディングページの企画・制作が必要となります。
そのため商材の理解も当然必要になりますが、これらの戦略を考える企画力が大切となります。ただし広告担当が数十の案件を抱えている代理店では1つの案件に対してここまで工数をかけられないといった問題もあります。
また、低CPAでの獲得を目指す場合に特に重要となるのがランディングページ対策です。ランディングページは公開して終わりではなく、検証をもとに頻繁に改修をしていくことがCPA改善の鍵となりますが、このランディングページの対応がネックとなっている代理店もあります。
代理店内の制作チームのフットワークが重かったり、またはランディングページの制作費や改修費の料金設定が高額の会社では積極的に広告主に提案ができないといった事情を抱えている代理店の担当もいるかと思います。
低予算で成果を出すための考え方について
広告代理店側にも上記のように様々な事情はありますが、現在のCPAが収益を圧迫してしまっていて緊急性が高い場合には予算の見直しも含めて一度広告代理店に相談してみるといいでしょう。
これからリスティング広告やSNS広告を配信してみたいといったかたも、ここからは低予算で成果を出すための考え方をご紹介していきますので是非参考にしてください。
おすすめの広告メニュー
低予算で始められて、顕在層にアプローチできるといった点で以下の広告メニューが優秀だといえるでしょう。
最低出稿金額や最低利用期間などの縛りは一切ありませんので、誰でもリスクなく始めることができます。
Yahoo!広告(検索広告・ディスプレイ広告)
Facebook広告
Instagram広告
ターゲット設定
低予算で獲得を狙うためには、徹底的にターゲットを絞ることです。
特に低予算である以上、見込み客を低クリック単価で集客しなければいけませんので、大前提として競合がいない領域を攻めることが大切となります。そのためには、ターゲット層を徹底的に絞り込む必要があるのです。
実際に特定のターゲット層に対して広告を通してアプローチするためには、以下の①から④までを考える必要があります。どれも重要ですが、そのなかでも特にランディングページが重要です。ユーザーは自分にとって必要なサイトかどうかを瞬時に判断してしまいますので、ランディングページのデザインの見せ方や伝え方で成果が決まるといってもいいでしょう。
また、ターゲットを考える上で年齢や性別などの表面的な属性だけではなく、自社のサービスや製品を購入するユーザーが大切にしている価値観やこだわり、選ぶ上で絶対に譲れないものを洗い出して整理できるかどうかが大切となります。
②キーワードの選定(リスティング広告)
ターゲティング機能の選定(ディスプレイ広告・SNS広告)
③テキスト広告やバナー画像の作成
④ランディングページの企画・制作
低予算で獲得を狙うための施策とは
それではターゲットを絞って広告配信を行うとは具体的にどういうことなのでしょうか?ここでは広告メニュー別に施策案をご紹介します。
・特定の語句を含む検索にしか広告を配信しない など
検索広告であれば、特定の検索語句に対してしか広告を表示しないことが挙げられます。コンバージョンを獲得するための鍵は、競合がまだ参入していない領域であることとランディングページで適切な訴求ができているかどうかとなります。
・特定のページ(またはカテゴリ)の離脱ユーザーのみを対象に広告を配信する など
リマーケティング広告でCPAが悪化している最も多いケースは、サイトを離脱してから1カ月や1年以内のユーザーに延々と配信しているケースです。基本的に獲得が期待できるのは3日以内のユーザーになりますので、無駄な広告費をかけたくない場合には3日以内のユーザーのみの配信で問題ないといえます。
・配信地域
・年齢
・性別
・興味関心事や交際状況・子供の有無など
SNS広告で低予算で獲得を狙うには、ターゲティング機能を利用してターゲットを徹底的に絞り込むことです。特にFacebook・Instagramはターゲティング機能の精度が高いので、商材のターゲット層をよりリアルにイメージできていればいるほど獲得の可能性は高まります。
低予算で成果を出すための運用方法をご紹介
低予算で確実に成果を出すために必要なことは、『一定のクリック数ごとに検証して改善する』ことを繰り返すことです。配信をしたら月末までは検証しないというやり方だと、低予算で成果を出すことは難しいといえます。
特にWEB広告の面白いところは、初速の結果で広告クリエイティブ(テキスト広告やバナー画像)やランディングページのおおよその良し悪しを判断できてしまうことです。たとえば、配信してから1週間のCVRが1%のランディングページは、その1カ月や1年後に増税や競合の市場からの撤退などの強力な外部要因が発生しない限りはCVRが5%や10%まで上がることはほぼまず起こりません。
だからこそ、一定のクリック数が集まった段階で方向修正を図ることが大切となるのです。特にランディングページの改善はCVRを高めていく上で重要な要素となりますので、直帰率や平均滞在時間、または必要に応じてヒートマップも活用して課題の抽出と改善を繰り返すことで確実にCVRを高めていくことができます。
・コンテンツの配置、デザイン
・フォームへの導線設計 など
また、ランディングページと広告クリエイティブ(テキスト広告やバナー画像)の整合性も大切となりますので、ランディングページのファーストビューを大幅にリニューアルした場合には、テキスト広告やバナー画像もそのままにするのではなく、リニューアルに合わせて修正するようにしましょう。
細かい部分ではありますが、このようなきめ細かい運用が成果へとつながります。
低予算で成果を出せたら拡大のフェーズに移行する
中小企業で予算が限られている企業様では、ここでご紹介したようにまずは低予算で徹底的にターゲットを絞った上で配信をしてコンバージョンを獲得し、月ごとの獲得状況が安定してきたら徐々に配信ボリュームを拡大させていくというやり方だと、リスクなく売上を増やしていくことができます。
ただし、ターゲットを絞っていることでそこから獲得できるコンバージョンの総量は限られていますので、売上を拡大するためにはこれまでと異なる施策を展開していく必要があります。あたらしく施策を展開する上で大切なことは、繰り返しになりますが競合がいない領域を見つけることです。
また、すでに上手くいっている施策でも競合の参入によってCPAが大幅に悪化してしまう可能性もありますので、競合の参入状況にはアンテナを張るようにしましょう。
競合が参入してくることで、広告を上位に表示させるための入札競争に陥ることになりますので、クリック単価が上がることでCPAが悪化します。そのためCPAの上昇によって収益が圧迫されることになりますので、仮に分岐点を超えてしまって赤字になってしまった場合は配信の停止も含めて検討する必要があります。
低予算の場合にはどこに依頼すればいい?
リスティング広告やSNS広告の広告代理店では、低予算であっても固定額の手数料を支払えば対応してくれる会社は多くあります。
ただし、低予算でかつ成果を求める場合には代理店をしっかりと見極めることが大切となります。特に低予算で獲得を狙う場合には、施策の企画力と配信後に細かく検証と改善を繰り返してくれるかどうかが重要となります。この代理店を見極めるポイントはまた別の機会にまとめたいと思います。
委託先を決める際には、いくつかの候補の中から代理店の実績やサポート体制について実際に会って話を聞いてみた上で選定するといいでしょう。
また、広告代理店は広告のプロではありますが、あなたの会社のサービスや製品のプロではありません。そのため自社サービス・製品は担当者様のほうが精通していると思いますので、プロモーションのすべてを広告代理店に丸投げするのではなく一緒にアイディアを出し合って取り組むことが広告で成果を出すための近道であると思います。少しでも参考になれば幸いです。