【重要】リスティング運用の成功と失敗は「予算配分」で決まる

2020.03.29
最終更新日 2020.03.29
【重要】リスティング運用の成功と失敗は「予算配分」で決まる
この記事で分かること
  • リスティング運用における予算配分の重要性がわかる
  • 予算配分を最適化する上での5つのチェックポイントがわかる
  • リスティング運用が上手・下手な代理店の違いがわかる

リスティング広告の運用を代理店に任せている方、または自社で運用をしている方など状況は様々だと思いますが、『うちはリスティング広告が上手くいっている』と自信をもって言える会社は少数なのではないでしょうか。

前年よりもCV数が落ちてしまっている
ここ数カ月間、CPAが上がり続けていて困っている

など現在の状況に悩みを抱えている会社は多いかと思います。

ここで一つ質問があります。予算配分の最適化はしっかりとできていますか?

CPAが一番高い広告サービスに一番広告費を使ってしまっている
CPAが一番高いキーワードに一番広告費を使ってしまっている
CPAが一番高いターゲティングに一番広告費を使ってしまっている

このような状態なのであれば注意が必要です。そこでこのページでは、予算配分の重要性や予算配分を最適化する上での5つのチェックポイントをご紹介します。

リスティング広告を運用する上で、なぜ予算配分が重要なのか?

リスティング広告の成功とは、広告の予算内で目標としているCV数を獲得できている状態だといえます。一方で、リスティング広告の失敗とは広告の予算内で目標としているCV数を獲得できていない状態だといえるでしょう。

CV(コンバージョン)とは
WEBサイト上の成果のこと。資料請求や会員登録、商品の購入などがこれに該当する。

それでは、リスティング広告を配信して目標のCV数を獲得するためにはどのような広告運用を行えばいいのでしょうか?

リスティング広告の広告運用をする上で大切なことはいくつかありますが、その中でも特に大切なことは『CVが獲得できているポイント(広告サービスやキーワード、デバイス等)に予算を集中して、CVの獲得が不調なポイントのコスト消化を抑える』ことだといえます。この作業を日々繰り返すことこそがリスティング広告の広告運用であると筆者は考えています。

この予算配分がしっかりとできないと、無駄な広告配信が増えてしまうことで、結果として求めているCV数を獲得できないまま広告予算が底を尽きてしまうことになります。

過去1カ月を振り返ってみると
・CPAが一番高い広告サービスに一番広告費を使ってしまっていた
・CPAが一番高いキーワードに一番広告費を使ってしまっていた
・CPAが一番高いターゲティングに一番広告費を使ってしまっていた

このような結果にせずに、CVの獲得状況に応じて予算配分を最適化することこそがリスティング広告の広告運用には必要であることを理解しましょう。

リスティング広告の運用が上手な会社と下手な会社の違い

そういう意味では、広告代理店のなかでリスティング広告の広告運用が上手な会社と下手な会社は以下のような違いがあるといえます。

リスティング広告の運用が上手な会社と下手な会社の違い
リスティング広告の広告運用が上手な会社
→広告予算の配分が上手い。定期的に獲得状況に応じて予算配分の最適化を行うことでCV数を伸ばす。

リスティング広告の広告運用が下手な会社
→広告予算の配分が適当。CVを獲得できている広告サービスで予算を使ってくれない、CVが獲得できていないキーワードに予算を多く使ってしまう、といったことが度々起きる。
 一方で、代理店の一人あたりに担当案件数が多すぎて、1案件に対して割ける時間が少ないために細かくアカウントの分析・調整ができないなどの問題を抱えている代理店も多い。

広告代理店はプロなんだから予算配分の最適化なんてどこでもしてくれるでしょ?と思ってしまいますが、これができる広告代理店は決して多くありません。むしろ少数です。

『CVが獲得できているポイント(広告サービスやキーワード、デバイス等)に予算を集中して、CVの獲得が不調なポイントのコスト消化を抑える』という作業は一見簡単そうに思えますが、ポイントごとのコスト消化が増えているか(または抑えられているか)といったところまでを日々ウォッチしながら丁寧に運用することは、リスティング広告の運用経験者であっても時間がかかり大変な作業だからです。

いま広告代理店に委託している場合には、代理店から提出されているレポートをチェックしてみてください。このあとに5つのチェックポイントをご紹介しますが、もしCPAが高いポイントに多くの広告費が使われてしまっている場合には注意が必要です。そこに対して代理店からなにも説明がなく、目標のCV数も達成できてない場合にはその代理店の契約の継続について一度考え直す必要があるかもしれません。

予算配分を最適化する上での5つのチェックポイント

それでは、予算配分を最適化する上での5つのチェックポイントをご紹介していきます。まずは直近1カ月の数値を対象に、CPAが高いポイントに対して多くの広告費を使ってしまっていないかを確認してみてください。

5つのチェックポイント
①広告サービス別
②キーワード別(検索広告)
③ターゲティング別(ディスプレイ広告・SNS広告)
④デバイス別
⑤ユーザー属性別

なぜ月によってここまで数値が変動するのか

Google広告が以前までは獲れていたけれど最近は全然獲れなくなってしまった…
リターゲティング広告が全然獲れなくなってしまって困っている…

なぜリスティング広告のCVやCPAは月によって、または時期によってここまで数値が変動するのでしょうか?それは競合他社の出稿状況や繁忙期・閑散期などの市況の変化に獲得が大きく左右されるためとなります。

主な要因
・特に競合し合っていた同業他社が広告出稿を止めてしまった(または新たに出現した)
・テレビや雑誌などでサービスや製品(類似サービス・製品を含む)が紹介された
・InstagramやTwitter、口コミサイトで話題になった
・繁忙期や閑散期などの市況の変化がダイレクトにCVRに影響した など

これらの要因によって、リスティング広告の数値は常に変動します。そのためその時々の状況に応じて運用することが大切です。

①広告サービス別

まずは全体を俯瞰してみるために広告サービス別の数値を確認してみましょう。

例えば、月の広告予算が100万円・目標CPAが1.5万円で、下の例のような結果の場合にどのように予算配分を行えばいいのでしょうか。

広告予算:100万円
目標のCPA:1.5万円

下の例では、Googleのディスプレイ広告が全体の足を引っ張っていますね。一方でYahoo!の検索広告とFacebook広告は目標CPAを下回っているようです。このような場合は、Googleのディスプレイ広告の配信量を引き下げて、Yahoo!の検索広告とFacebook広告の配信量をさらに引き上げることでさらにCV数を増やせる可能性があります。

②キーワード別(検索広告)

広告サービス別に全体を俯瞰でとらえたら、次は各サービス別にさらに掘り下げてみていきましょう。

ここではまずは検索広告からみていきます。検索広告で確認すべき点はキーワード別の配信結果となります。 キーワード別の集計の場合に、切り口は様々あります。

キーワード別の集計の切り口
・軸キーワード別の集計
・掛け合わせキーワードの種類別の集計
・マッチタイプ別の集計 など

ここでは『軸キーワード別の集計』をご紹介します。慣れるまでは『軸キーワード別の集計』だけで問題ありませんが、慣れてきたら他の切り口からも数値を集計してチェックしてみましょう。

下の例では、軸キーワードCとEが足を引っ張っていますね。一方で軸キーワードAとDは目標CPAの1.5万円を大きく下回っています。

このような場合は、軸キーワードCとEの配信量を引き下げて、軸キーワードAとDの配信量をさらに引き上げることでさらにCV数を増やせる可能性があります。

また、GoogleとYahoo!は異なる動きをしますので、GoogleとYahoo!のキーワードは分けて集計して管理することをおすすめします。

『掛け合わせキーワードの種類別の集計』とは、たとえば賃貸マンションの集客をする場合に、賃貸マンションとの掛け合わせキーワードとして以下のような種類のキーワードで対策をすることになります。その場合に、どの種類のキーワードとの掛け合わせが最もパフォーマンスが高いのかを確認するために使用します。

掛け合わせキーワードの種類別の集計
賃貸マンションの集客の場合
・都道府県キーワードとの掛け合わせ
・市区町村キーワードとの掛け合わせ
・町名キーワードとの掛け合わせ
・駅名キーワードとの掛け合わせ など

③ターゲティング別(ディスプレイ広告・SNS広告)

次に、ディスプレイ広告とSNS広告です。ディスプレイ広告とSNS広告ではターゲティング別の配信結果を確認しましょう。

ディスプレイ広告やSNS広告では、広告によってターゲティング機能が様々あります。ターゲティングごとのパフォーマンスは大きく異なりますので、ターゲティング毎の予算配分を見直すだけでもCVの獲得をさらに伸ばすことができます。

ここではYahoo!ディスプレイ広告を例にご紹介していきたいと思います。

Yahoo!ディスプレイ広告の代表的なターゲティング機能
リターゲティング
類似ユーザーターゲティング
サーチターゲティング
インタレストターゲティング など

下の例では、類似ユーザーターゲティングとインタレストターゲティングが足を引っ張っていますね。一方でリターゲティングは目標CPAの1.5万円を下回っています。

このような場合は、類似ユーザーターゲティングとインタレストターゲティングの配信量を引き下げて、リターゲティングの配信量をさらに引き上げることでさらにCV数を増やせる可能性があります。

④デバイス別

デバイス別の予算配分もとても大切です。特にGoogle広告はモバイル(スマートフォン端末)の配信量の割合がとても多いため、コスト消化もモバイルのほうが多くされます。

ただし、モバイルのほうがCPAが低いとは限りません。業種にもよりますが、CPAで比較してみるとPCのほうが安く抑えられているといったケースも数多くあります。

デバイス別に見てみた場合に、モバイルのほうがコストが多く使用されていてCPAも低いのであれば問題ありませんが、下の例のようにPCのほうがCPAが低い場合には予算配分を見直すようにしましょう。

下の例の場合には、モバイルの入札単価比率を引き下げて、PCの入札単価比率を引き上げることでさらにCV数を増やせる可能性があります。

また、広告サービスごとにデバイス別の動きは異なりますので、デバイス別の集計は広告サービス別に行うことをおすすめします。

⑤ユーザー属性別

ディスプレイ広告やSNS広告では、性別や年齢のターゲティングも設定することができます。性別や年齢ごとの数値を集計してみて、獲得状況に応じて予算配分を最適化してみてください。

また、知らない人も多いですがGoogleの検索広告でも以下の属性別に配信の強弱をつけたり、特定の属性の配信を停止することが可能です。業種やサービスによっては性別や年齢ごとに明らかにパフォーマンスに違いがでるものもありますので、性別や年齢別の予算配分を最適化してみましょう。

Googleの検索広告でも属性別に設定が可能
・性別
・年齢
・世帯年収

ここではYahoo!ディスプレイ広告の性別を対象にみてみたいと思います。下の例では、女性が足を引っ張っていますね。一方で男性は目標CPA内で獲得ができています。

このような場合は、女性の配信量を引き下げて、男性の配信量をさらに引き上げることでさらにCV数を増やせる可能性があります。

まとめ

リスティング広告の広告配信が上手くいっていないなと感じている方は是非この5つのポイントを参考に数値を確認してみてください。そして獲得状況に応じて予算配分がなされているかをチェックしてみましょう。

ただし、繰り返しになりますが予算配分の最適化が当たり前のようにできる代理店は多くありません。そのため広告主側で数値の状況を把握しつつ、代理店の運用をコントロールしてあげる姿勢を持つことも大切かもしれません。

弊社では目標のKPIを達成するための広告運用をすることはもちろん、CV数の最大化を図るために予算配分の最適化も常に行います。もしリスティング運用でお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

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