部分一致キーワードの効果的な使い方と注意点とは?【CPA悪化は部分一致が原因かも!?】
- 「部分一致」とはどういったマッチタイプなのかがわかる
- 「部分一致」の運用のコツがわかる
- 「部分一致」の効果的な使い方がわかる
自社運用でリスティング広告の運用を始めてみたけれど、CPA(獲得単価)が高くなってしまって思うようにCV数が伸びない…
こんなお悩みを抱えている担当者は多いのではないでしょうか。
それってもしかしてGoogle広告やYahoo!広告でキーワードのマッチタイプを「部分一致」だけで配信をしていませんか?
部分一致の配信だけではなかなか安定してCVを獲得することは難しくなります。それはなぜでしょうか?
そこでこのページでは、部分一致キーワードの効果的な使い方と注意点をご紹介したいと思います。
CV数の最大化に「部分一致」の対策は必須!
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果ページに検索キーワードと連動したテキスト広告を表示できるサービスのことですが、自社サービスに関するキーワードだけを対象にサイトへ集客したい場合に利用するマッチタイプは「完全一致」や「フレーズ一致」となります。
「部分一致」は、キーワードと関連性が高いと判断された検索語句に対しても広告表示がされてしまうため、自社サービスと関係のないキーワードに対しても広告表示がされてしまいます。だからこそ取り扱いが難しいのがこの「部分一致」となります。
・大型トラック ドライバー 転職
・バス 運転手 仕事
・運送 ドライバー 正社員
→などの関連性があると判断されたキーワードにも広告が配信されてしまう
そのため確実にCVを獲得したい場合には「完全一致」や「フレーズ一致」を対策することがおすすめです。実際にマッチタイプ別のCPAを比較してみると、商材によっても多少異なりますが「完全一致 > フレーズ一致 > 絞り込み部分一致 > 部分一致」となるケースが多いです。
ただし、「完全一致」や「フレーズ一致」の対策だけでは自社サービスに関連するすべての検索キーワードを網羅できる訳ではありません。
特に、年代によっても検索エンジンで検索する際に入力するキーワードの書き方は異なりますし、近年では音声検索をするユーザーの数も増え続けていますので、検索キーワードの変化に対応しながらCVの最大化を図るためには「部分一致」の対策が必須となるのです。
さらにGoogleの自動入札の機能も向上していますので、部分一致と自動入札を掛け合わせることで昔よりもCVを獲得しやすくなっています。
ただし、リスティング初心者は「部分一致」の取り扱いに注意が必要
弊社の場合、自社運用をされていている広告主様が獲得単価の悪化で弊社にご相談を頂くことが多いのですが、アカウントをみてみると「部分一致」のキーワードだけで広告配信を行っているケースが多いです。
話を伺ってみると、媒体側から部分一致の配信を推奨されたためそのまま設定をしてしまっていたり、またはマッチタイプの違いを正しく理解できていないまま「部分一致」だけで広告配信をしてしまっていたりします。
部分一致を用いた広告運用は、正直リスティング広告の経験者であっても簡単ではありませんので、初心者の方にとっては難易度が高いといえます。
そのためリスティング広告の初心者の方は、最初は「完全一致」や「フレーズ一致」の対策から始めてみるといいでしょう。リスティング広告の運用に慣れてきて、CVを安定して獲れるようになったら、次の段階として「部分一致」の広告配信を検討してみることおすすめします。
「部分一致」の運用のコツ
それでは「部分一致」のキーワードで対策する場合には、どのような運用を行えばいいのでしょうか。ここでは特に大切なことを2つご紹介します。
検索語句は毎日確認する
これがまず1つです。
「部分一致」とは、登録したキーワードと関連性が高いと判断された検索語句に対して広告が表示されるマッチタイプですが、関連性が高いと判断するのはGoogleやYahoo!のシステムが判断します。
システムが自動で関連性の高さを判断しますので具体的なルールは公表されていません。
そのため、「部分一致」のキーワードの運用に慣れるまでは、できるだけ毎日「部分一致」でどのような検索語句に配信がされているのかをチェックすることをおすすめします。毎日確認することで、キーワードごとにどのような検索語句に反応するのかといった傾向をつかめるようになります。
キーワードの追加/除外/停止を行う
検索語句を確認する習慣は大切なのですが、みているだけでは「部分一致」のキーワードのパフォーマンスは改善できません。そのため、少しでも無駄になってしまっている広告配信を防ぎ、ターゲットユーザーからのクリックを増やすためにはキーワードの追加/停止/除外を行う必要があるのです。
これはどういうことでしょうか?
「追加」とは、CVを獲得した検索語句をキーワードとして追加登録することを検討してみてください。次に「除外」ですが、検索語句のなかには自社サービスとは全く関係のないものもありますので、そういった語句は積極的に除外キーワードとして登録していきましょう。
さいごに「停止」ですが、登録した「部分一致」のキーワードのなかには、コストは多いけれどCVに繋がらないキーワードがでてきます。このようなキーワードは停止していきましょう。目安としては、目標CPAの2倍以上のコストを使用してCVが0件のキーワードは停止してしまって問題ないといえます。
この追加/除外/停止の3つの作業を繰り返していくことで、徐々に「部分一致」のキーワードのパフォーマンスが高まっていきます。
「部分一致」の効果的な使い方とは?
それでは「部分一致」の効果的な使い方を見ていきましょう。
効果的な使い方として、リスティング広告の運用方針が『CPA厳守』なのか、それとも『CV数の最大化』が目的なのかによって使い方がわかれるのでそれぞれご紹介します。
リスティング広告の運用方針が『CPA厳守』の場合
たとえばECサイトや反響課金型のサイトなどのような決められたCPA内での広告運用が厳守のケースでは、安定してCVを獲得できる「完全一致」や「フレーズ一致」が中心のアカウント構成が向いています。
逆に、「部分一致」のキーワードは月ごとの獲得を安定させづらく、月によってはCPAが大きく上昇してしまうこともありますのでCPA厳守の場合にはあまり向いていないといえます。
ただし、「完全一致」や「フレーズ一致」だけではすべての検索キーワードを網羅することができませんので、取りこぼしを防ぐために「部分一致」での対策も必要となります。
そのためCPA厳守のようなケースでは、「完全一致」や「フレーズ一致」のキーワードを用いて目標CPA内のCVの獲得を狙いつつも、全体に影響がでない範囲の広告予算で「部分一致」を対策するといいでしょう。
リスティング広告の運用方針が『CV最大化』の場合
CPAが許容範囲内であれば積極的に予算を投下してCVを最大化していきたいと考えられている広告主様もいます。このようなケースでは「部分一致」との相性がいいといえます。
「完全一致」や「フレーズ一致」で確実にCVを獲得しつつも、見込み客の流入を拡大するために「部分一致」も積極的に対策しましょう。
特に、毎日何件ものCVが発生する商材なのであれば、「自動入札」との相性も良いので「部分一致」と「自動入札」を組み合わせたキャンペーンで対策することでCV数を伸ばしていくことができます。
ただし自動入札で対策しても、毎月安定してCVが獲得し続けられるわけではありませんので、検索語句を確認する習慣と追加/除外/停止の3つの作業を行う習慣をもつことが大切となります。
まとめ
Google広告の自動入札の精度は飛躍的に向上してはいますが、「部分一致」と「自動入札」を組み合わせるだけで簡単にCVが獲得できるほどまだ完全な機能ではありません。
数年後には実現される可能性は高いと思っていますが。笑
ただ現在は残念ながらキーワードの停止や除外をこまめに行う必要があったりと、まだまだ属人的な作業が必要なため「部分一致」のキーワードの取り扱いはなかなか難しいです。
そのためリスティング広告の初心者の方や、CVの獲得に苦戦している方は、まずは「部分一致」の対策はやめて「完全一致」や「フレーズ一致」の対策を試してみることをおすすめします。
「完全一致」や「フレーズ一致」で安定的にCVが獲得できるようになったら、「部分一致」の対策を挑戦してみましょう。